お粗末な死亡事故報告書-円山動物園-



かなりお粗末とも言える報告書が提出されたようです。
提出前に、組織内で添削等文面チェックはあったのでしょうか。

6 月に同居を開始するにあたり、年齢的にはウメキチの繁殖相手はハッピイとしていましたが、
最終的には 3 頭を同居させ、お互いになれることにより、ウメキチがメスたちに対して
落ち着いた行動がとれることを期待して、3 頭同居を飼育展示課として決定いたしました。

熊は基本的に、母子以外は単独行動する生き物であり、
担当飼育員が熊の生態について正しい知識を持っていたとは思えない報告です。

③同居訓練の前段階として、同居を続けてきたウッチーとハッピイを分けると、
ハッピイが落ち着かなくなったことによります。

7月18~20日の同居状態を見た限りでは、とてもそのように思えませんが。
少なくとも、「仲介役」「世話役」が必要だったとは思えません。

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3 頭の同居時の闘争対策としては、屋外展示場~寝室、
屋外展示場~屋内展示場の扉を開放し、いつでも逃げ込めるようにし、
逃げ込んできた場合はすぐ仕切り扉を閉められるように準備していました。

動画をご覧になった方はお解り戴けるかと思いますが、
ウッチーは一方的に痛めつけられ、自力で屋内に逃げ込むことが出来ませんでした。


また、肋骨骨折について「いつのものか解らない」とのことですが、
6月20日「雑食デー」時点でひどい暴行を受けており、
その後ウッチーは展示室の隅から動かない状態が半月ほど続いています。
担当飼育員及び獣医らは、その状態を見ても軽視していたのは明らかです。

コツメカワウソの溺死事故同様、
「担当している動物を日頃からよく観察し、理解していない」ということ。
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ウメキチとハッピイのための緩衝剤のような役割を期待していたかのような内容ですが、
同居当初は「ウッチーは野生由来の貴重な血統だし勿体ないので」
ウメキチとのペアリングを試みるということは私を含め数人が飼育員から聞いています。

また、飼育展示一係長がなかなか「お友達以上」に発展しないウメキチとハッピイの様子を見て
「いい加減に力関係をはっきりさせてやらないと先に進まない」と言っていたのも聞いています。


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担当飼育員と飼育展示一係長が熊の生態やペアリングについて、
繁殖実績のある他園からのアドバイスを受けたり、
関係マニュアル等に目を通したとはとても思えません。

「動物園は、一緒にいたオスがじゃれているのか攻撃しているのか
判断がつかなかったことが原因になったとする報告書をまとめました。」

ということですが、あれを見て「じゃれてるか攻撃か」の判断が出来ないのであれば、
それは飼育員ではなく、ただの給餌&清掃係と呼ぶべきでしょう。


↑今回の「事件」について、とても解りやすく書かれているかと思います。

補足になりますが、当初公開されていた「7月24日の同居訓練」の動画は、
ウッチーの身を案じた一般の来園者の方が大変辛い思いをしながら撮影されたものです。
現在は某愛護団体が保存し、無断で公開したものを目にされてるかと思います。

決してプロパガンダのため撮影されたものではないということをご理解戴ければと思います。


「相手は命。むやみにチャレンジして死なせてしまうようではだめだ。
死なせないためには、きちんとした【基本】を学ぶことが大切。」
右目には愛情を、左目には客観性を。どちらが無くても動物は幸せにはならない。」
田向健一「珍獣病院」より抜粋)

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by suimu_calcite | 2015-08-10 21:47 | マレーグマ

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